先日、昔ながらのお酒造りを行なう寺田本家24代目の寺田勝さんのお話『微生物に学ぶ発酵する生き方』を聴く機会がありました。
(前職で生物多様性についてたくさんのことを教えてくれた岸さんが主宰する勉強会「神渡良平人間学」のゲストが寺田勝さんでした。岸さん、素敵な機会をありがとうございます。)
多様な菌が関わり合うことで発酵が進んでいく、自分の役割を終えたらバトンを渡していく、という勝さんのお話は、命の本質だなぁと思えることばかりでした。酒造り唄というのがあって、作業をする時にはみんなで声を揃えて歌うそうで、声が揃う、楽しいっていう気持ちが一つになることで味にも影響するのだそうです。
お話の最後には、発芽玄米酒「むすひ」を試飲させてもらいました。
私は以前、企業の環境部門で生物多様性の啓発を担当していたのですが、森での活動やビオトープを定点観測する中で知った生き物の知恵や奥深さはとても刺激的でした。なかでもすごいと思ったのが、微生物です。
その微生物と栄養豊富な玄米が結ばれてできたお酒なんだからパワフルなことは言うまでもないのですが、気になるお味は??というと、シャンパンの酸味が強くなった感じです。発売当初は「なんじゃこりゃあ〜。こんなの酒じゃねぇ〜」とクレームが来たとか来ないとか…(笑)。
生きた酵母や乳酸菌がぐいぐい身体に吸収されるのがわかるので、五感を超えて全身で味わうお酒です!会場にいたみなさんが、美味しくペロリと飲み干していました(^^)
先代の著『発酵道』では、〝頭で考えるのでなく、お腹でものを考える〟とあるそうです。〝おなかのちきゅう〟(2015年企画制作DeliciousWorks)をつくった私は、勝さんのお話を聞いていて、やっぱりそうなんだ〜とワクワクしっぱなしで歌いたくなりました♫
『発酵道』を早速購入。発酵大好きな大切な友人とシェアしたいと思います。